皆様こんにちは。前回(9月11日)のコメントで、NY金は、テクニカル指標の移動平均線・ボリンジャーバンド・一目均衡表を見ますと、修正安を演じる可能性があるとお伝えしました。そのため、NY市場における大口投機家のポジション調整が出てくると予想しました。結果、NY市場は上下の波乱はあったものの、ここ数日は1500ドル前後で推移しております。


<注目が集まったFOMC>
米連邦準備制度理事会(FRB)は、18日の連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を0.25%引き下げ、年1.75%~2.00%にすることを決めました。その後のパウエルFRB議長は記者会見で、「リスクに対する保険を掛ける措置」と説明し、予防的な利下げとして小幅な金融緩和にとどめたとの考えを示しました。「リセッション(景気後退)は予想していない」としつつ、「景気が悪化すればより積極的な利下げが適切」と柔軟な姿勢ものぞかせました。
(FOMC参加者17人の経済・金利見通し)
2019年の政策金利予想 今回の水準1.75%~2.00%
2.00~2.25% 5人 1.75~2.00% 5人 1.50~1.75% 7人
2020年の政策金利予想
2.25~2.50% 1人 2.00~2.25% 6人 1.75~2.00% 2人 1.50~1.75% 8人
意見が割れていることが理解できると思います。

米国金ETF「SPDRゴールドシェア」の保有残高は、9月17日・18日と増加しているものの、9月3日の890.04トンを上回っておりません。投資資金が流入し続けた訳ではありません。
<NY金のテクニカル>



NY金をそれぞれのテクニカルから分析していこうと思います。まずは、単純移動平均線から見ていきたいと思います。25日移動平均線を下回り、5日移動平均線も下回っております。これは、短期・中期的に上値が重くなっていることを意味していると思います。次に、ボリンジャーバンドですが、中心線を既に下回っており、徐々に下限が下向きになっております。きっかけ次第で下抜ける可能性が出てきたことになります。最後に、一目均衡表ですが、前々から強調していた遅行線が、NY金価格に突入しました。しかも、下落相場を意味するとされる、基準線を転換線が上から下へ推移してきているところから、売り圧力が強まると予想しております。
<NY金内部要因>


NY金市場における大口投機家のポジション(棒グラフ)を見ると、買い(上左図)が久ぶりに減少し、売り(上右図)はほぼ現状維持でした。つまり、買い方の手じまい売りが出たことで、NY金の上値を抑えられていることになります。買いポジションの整理商いは不十分のように思います。大口投機家のポジションに注目しながら、米中貿易協議、米経済指標を注視していきたいと思います。
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